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民主党政権で税制はこう変わる!相続税編
2009年8月30日に行われた衆議院議員選挙におきまして、民主党が定数480のうち308議席を獲得して政権交代が実現されたことは記憶に新しいところかと思います。新しく誕生した民主党政権がどのような税制を構築していくか、どのように税収確保をおこない、社会保険負担を補って少子高齢化社会に対応していくのか、等々非常に気になるところです。
そこで、これから何回かに分けて、民主党政権が目指す税制のうち資産税分野に着目してその概略をみていこうと思います。
まず第一弾として相続税に関して、民主党政権がどのような考え方をもっているか検証していきます。
1.遺産課税方式への移行 。
簡単にいうと大増税の大改正です!
これは民主党政権云々というより、戦後60年手付かずだった相続税の仕組みを大改革するという規格路線だとご理解ください。現在相続税を納税している納税者は、全相続案件のうち4%という実績があります。
ということは単純に言い切れませんが、現状では全国の上位4%程度の資産家・富裕層しか相続税の負担をしていないということになります。
そこで、【納税者のすそ野を広げ、広く多くの民から相続税を徴収していこう】という大改革が行われようとしています。
またこれに併せて【相続税の課税ベース】、【税率の見直し】、【税収の使用用途】などを改正していくと言われております。具体的には下記のような改革になると言われております。
□課税方式
【現行:法定相続分課税方式】
相続財産基礎控除や減税措置をした後の課税価格を法定相続分で単純分割し、分割後の金額を課税標準として超過累進課税の税率で課税したものを相続財産の割合に応じて納付する。
〔具体例:相続財産5億円・法定相続人 妻・子供3人の場合〕
基礎控除 5,000万円+(4人×1,000万円)=9,000万円
課税標準 5億−9,000万円=4.1億円
妻:4.1億円×1/2=2.05億円 税率40%(控除1,700万円)
・・・税額6,500万円
子供:4.1億円×1/6=各0.68億円 税率20%(控除200万円)
・・・税額1,166万円×3人=約3,500万円
合計 6,500万円+3,500万円=税額1億円
結局、この相続税1億円を、財産取得割合に応じて各々が負担することになります。この方式であれば、仮に長男がすべて相続しようと、法定相続分で分割しようと、税額に増減はありません。(配偶者控除を適用する場合には妻の相続分に応じて税額に増減あり。)
【改正案:遺産取得時課税】
相続人各人に基礎控除
(まだ具体的金額が公表されておりませんので、仮に3,000万円と仮定)が付与され、相続人ごとに相続税を計算する。
〔具体例:相続財産5億円・法定相続人 妻・子供3人の場合〕
(上記と同様)
この財産を長男がすべて相続した場合
基礎控除 3,000万円
課税標準 5億−3,000万円=4.7億円
長男 :4.7億円 税率50%(控除4,700万円)
・・・税額1.88億円
上記2パターンを単純比較していただけるとわかるように、仮に長男がすべて相続するとすると、現行法であれば税額1億円の税負担が、改正案では、約倍額となる【1.88億円】に増税されることとなります。
このように、改正案では、【誰か一人が相続財産を多くもらうケース】などで納税負担が大幅に増加する可能性が高いといえます。
特に地方では家督相続が継続されていることも多く、長男がすべて相続することは珍しくありません。そのようなご家庭では、改正案により、相続税負担が一気に増してしまうことが考えられます。
また現行法では、小規模宅地等の減税措置が家族全員に恩恵を与えていましたが、遺産取得方式とすると、実際に相続をした相続人以外にはこの恩恵を受けれなくなるという弊害もあります。
その他基礎控除が激減(相続人毎の付与)することが予測されるため、例えば都心部で自宅のみの相続をした場合などで、今まで他の相続人の基礎控除の恩恵を受けて納税義務が発生しなかったケースなどでも改正により納税義務が発生するケースが多発することが予測されます。
(例)
自宅(小規模宅地の特例適用後8,000万円の財産価値)しか相続財産がない場合で、3人兄弟のなかで相続人と同居の長男が自宅を相続したというケース
【現行:法定相続分課税方式】
・・・8,000万円は基礎控除(5,000万円+1,000万円×3人)の範囲内であり
納税額ゼロ
※現行法においても納税額はゼロだが小規模宅地の特例を適用しているため申告書提出の必要あります。
【改正案:遺産取得時課税】
・・・8,000万円−基礎控除(仮に3,000万円)=5,000万円
5,000万円×20%−200万円=
800万円の相続税発生
上記の結果、財産価額の大きな不動産の相続を一人ですることが困難となり、(税額負担が増大するため)不動産の細分化が進む可能性があります。
これは実務的には共有財産等が増え不動産の流動化の足かせになりかねないという懸念が発生します。
2.養子縁組による節税効果の希薄化
現行法であれば原則1人は養子縁組することにより、法定相続人が増え、基礎控除の増額と法定相続人の頭数が増えることによる税率カテゴリーのランクダウンなど節税効果がかなり期待されます。
しかし基礎控除の増額や法定相続割の節税効果が全く考慮されなくなることから、形式的に養子縁組をすることによる節税はスキームは無くなり、本当に財産の移転をしても良いという実質を伴う養子縁組でなければ節税はできないことになります。
具体的には、ご長男の奥様等を養子縁組することにより形式的に法定相続人を増やすものの養子に財産を移さないというケースは節税効果がなくなり、本当に相続財産の移転を伴う孫養子(世代飛ばしスキーム)といった実質を伴うケースでのみ節税効果が発揮されることになります。
3.控除項目の見直し
上記1.2に関連して配偶者控除、生命保険料・死亡退職金の非課税枠、等の減額項目にも影響がありそうです。詳細は明らかになり次第また随時ご紹介します。
4.争族の激化

小規模宅地の特例、生命保険の非課税枠等、相続税法上優遇を受けることのできる財産は限定されています。
従って、相続する財産により税額が大きく増減することとなるため、争族が現況よりも激しくなる可能性は多いにあります。

以上のとおり相続税を取り巻く環境は厳しくなることが予想されますので、よりいっそう生前の対策をきちんとしていく必要があると思います。
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